実際に、離婚調停とは、どんなものなのか…密室で行われており、あまり知られていない方が多いのではないでしょうか。今回は、離婚調停経験者の私が、経験を元に解説します!
1⃣そもそも、離婚調停とは…家庭裁判所での話し合い
以下、裁判所のHPより引用。
“調停とは,私人間での紛争を解決するために,裁判所(調停委員会)が仲介して当事者間の合意を成立させるための手続です。調停委員は,裁判官または調停官(※)と共に調停委員会のメンバーとして,当事者双方の話合いの中で合意をあっせんして紛争の解決に当たっています。”
※調停委員:一般市民の良識を反映させるため,社会生活上の豊富な知識経験や専門的な知識を持つ人(原則40歳以上70歳未満の人で,弁護士・医師・大学教授・公認会計士・地域で幅広く活動してきた人など)の中から選任されているそうです。
2⃣離婚調停の流れ
①離婚調停の申し立て→②調停1回目(申立てから約3か月後)
→③調停2回目以降(この後、1か月程度のスパンで繰り返されます。)~
3⃣実際の調停の中身
基本的に、調停は、申立人と相手方が同席しないようになっています。そして、お互いに、離れた控室で自分が呼ばれるのを待ち、調停委員2名が待つ部屋で調停開始です。
〈流れ〉申立人と相手方が、基本的に30分程度で交代して調停室で話す。
①申立人(離婚を望むに至る経緯や、離婚の条件を伝える。)=私
→②相手方(申立人の意見をきき、意見があれば反論する。)=元夫
→③申立人(相手の話をきき、意見があれば反論する。)=私
→④相手方(申立人の反論に対して、意見があれば反論する。)=元夫
→①~④が繰り返された後、次回の調停期日を調整して終わり。
3⃣調停中の注意事項
調停は、あくまでも、調停委員が揉めている二人の仲裁に入るイメージで進みますので、互いが同室でやり取りすることはありません。
しかし、この調停委員がくせ者で…社会生活上の豊富な知識経験や専門的な知識を持つ人とされていますが、調停委員にも癖があります。そして、どうにかして、離婚にならないように話を進めたいという意図が見え隠れしていました。
また、どうしても、申立人・相手方のどちらかの肩を持つ調停委員はいますので、必ずしも中立の立場ではないような印象を受けました。
あくまでも、自分の主張を明確にして、冷静に話し、抽象的な言葉を使用しないように心がけることが大切です!
4⃣子どもがいる方の場合 ~「子どもの福祉」論
子どもにとって、「両親が揃っていることが幸せ」「離婚した場合も、両親を行き来できること」「両親が互いの悪口を言わないこと」が善である旨のDVDを視聴させられます。
そこで、裁判所では「子どもの福祉」を武器に、離婚について考えるよう、何度も何度も、この言葉を使用されます。
「子どものために…」ではなく、「自分のために…」も同時に考えることが必要だと思います。切実な事情で離婚を決意されている各個人の状況は様々かと思いますが、子どもを育てる自分が幸せではないのに、子どもを幸せにすることなど、到底不可能だからです。
5⃣2回目以降の調停
初回の調停と同様の流れと同じ流れで、ひたすら、調停委員が申立人・相手方の双方から意見を聞いて、それを、また伝えて、(離婚は思いとどまった方が良いのでは…とか、互いに妥協点を見つけて調停で決められるよう)説得を受ける…という繰り返しです。
私の場合は、モンスターな相手方だったため、調停の回数は8~9回でした。このうち、何回かは、「前回の調停から何の進展もなく代り映えもしない話を繰り返す」という感じでした。
しかし、ある時、相手方が何を思ったのか、面倒くさくなったのか、離婚に応じてくれることになり、無事、この戦いを勝利でおさめることができました。
離婚は成立しましたが、次に問題の種となったのが、私が育てている娘と、元夫との「面会」についてでした。
そして、今度は、元夫から、娘との面会を求める調停を申し立てられました…
TO BE CONTINUED
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